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2024年7月21日(日)第58回書心学生展席書大会

梅雨が明け連日猛暑が続く中、書心学生展席書大会が7月21日(日)に中央区立産業会館に於いて開催されました。一人も欠席者なく、幼年から高校生まで83名が参加しました。席書は制限時間内に手本なしで課題を半切用紙(35×135cm)に2枚書き、自分で1枚選んで提出します。初めに大塚桐霞会長より「緊張していると思いますが、緊張を集中力に変え、落ち着いて書いてください。皆さん、暑い中頑張って沢山練習して来ましたから、きっと自然に筆が動くと思います。」とお話がありました。司会の米山映樹先生から揮毫についての説明があり、「それでは始めてください!」のかけ声で、子どもたちは一斉に真っ白な用紙に向かいました。幼年や低学年の子ども達は、自分の背丈より大きい紙に元気よく紙面いっぱいに大筆を動かしていました。小学校高学年から中学生になると、布置や文字のバランスにも気を配りながら悠々と書き進めていました。今年は高校生の参加も多く、漢字作品は14文字の漢詩文、かな作品は和歌を45分の制限時間を充分に使って落ち着いて書いていました。長く続けて、是非研究会の将来を担って欲しいです。書き終わり会場を後にする参加者達は、猛暑の中頑張って練習をし、本番で作品を書き上げた達成感で、どの顔も笑顔で溢れていました。公募作品も同日締め切られ、出品数は203点、席書と合わせ展示される予定の作品は286点となりました。第58回書心学生展は、12月4日(水)から11日(水)まで上野の「東京都美術館」で一般部の第59回書心展と同時開催されます。是非会場に足を運んで子どもたちの元気溢れる作品の数々をご覧ください。


2024年7月15日(月祝)13:30〜15:30 研究会「書心展作品の添削会」

猛暑が少し和らぎ、雨模様の連休の最終日、第1回目の「書心展作品の添削会」が本部で行われました。「書心展」は今年も12月に東京都美術館で開催されます。添削指導は名誉顧問の石橋柳苑先生、会長の大塚桐霞先生、副会長の吉田銘霞先生が担当されました。今年は作品制作を早めにスタートした方が多い様子で、来所された方、郵送で作品を送られた方合わせて18人ほどの添削会となりました。全紙や聯落の二枚継ぎ一曲、二曲など大型の漢字作品や、かなの力作が次々に並びました。また今年新設された「一般半切の部」に出品しようと門下の方の半切作品をお持ちになった支部長先生もいらっしゃいました。初回から熱気に満ち溢れた添削会となり、添削担当の役員の先生、展覧会係スタッフとも、「今年はきっと多くの力作が出品されるに違いない。」と期待が高まりました。添削担当の先生方は、誤字や脱字が無いか一字一字読み合わせをしながら丁寧にご指導され、朱筆でアドバイスを書き入れてくださっていました。「書心展作品の添削会」はあと2回行われます。次回は8月10日(土)です。9月1日(日)は「最終添削会及び選書会」として行われ、締め切りは9月12日(木)です。今年も猛暑期間中の作品制作になりますが、熱中症に気をつけながら頑張って書き込み、更にグレードアップした作品を書心展に出品しましょう!


2024年6月16日(日)13:30〜15:30 研究会「かな条幅作品創作の基本」

入梅前のよく晴れた日曜日の午後、本部に於いてかな条幅作品創作の研究会が開かれ、10名の会員の方が来所しました。今回もかな作品を創作する際の基本について、専務理事の白鳥楓琫先生に講義していただきました。課題は紫式部の歌で「露しげき 蓬が中の 虫の音を おぼろげにてや 人のたづねん」です。白鳥先生が用意してくださった資料はそれぞれの文字やフレーズを古典の連綿やかな字典などから拾って貼り込んだものでした。かな作品を創作する時に、いきなり書き始めるのではなく、優れた先人の文字から自分が書きたいと思う素敵な文字を探すことはとても重要です。まず始めに各自あらかじめ書いて持参した作品を壁に吊りました。どこを改善したら作品が良くなるか、白鳥先生に添削していただき、自分の作品だけでなく他の方の分も皆で見学しました。筆運びは緩急をつけ、単調な線にならない様に筆は色々な面を使うこと。筆を開いて使ったあとは、面を変えて穂先を使い細い線を出すなどのテクニックを学びました。また全体の構成では幅の広い字の下に続く字幅の狭い字は中心を通らず少し右を通る様に書くこと。二行書きの場合は一行目と二行目の字が並ばない様にし、空間を考えて一行目の空いたところに二行目の文字を入れ込む様に瞬時に判断されながら添削してくださいました。その後1時間半ほどじっくりと実技練習をしました。白鳥先生はその間ずっと一人一人を回り、丁寧にご指導くださいました。最後に先生が朱書きで色々に書いてくださった条幅のお手本や、各フレーズを半紙に書いたものを分けていただきました。とても和やかで、充実した研究会となりました。


2024年6月2日(日)令和6年度 師範・雅号認定授与式(於:東京ガーデンパレス)

紫陽花のあざやかな季節となりました。当会では年一回、一般部師範・昇段試験が実施されています。令和6年度は漢字部9名、かな部16名が師範位を取得され、19名が初段に合格し雅号を授与されました。6月2日(日)、「東京ガーデンパレス」に於いて師範と雅号の認定授与式が執り行われました。師範の部では、大塚桐霞会長より漢字・かな部のお一人ずつに師範認定証が授与されました。雅号の部では雅号と氏名、指導者名もご披露し、許状が授与されました。会長挨拶では今年で創立113年になる会の歴史についてご説明があり、「これからも書道を長く愛し、さらに誇りを持って書の道を歩んでください。」とお話がありました。嶋田蕙窗名誉会長のご祝辞では、雅号の授与者には「皆さんは日本書道研究会の正会員に登録されました。会の内容については当会のホームページに詳しく書いてありますのでご覧ください。」と話され、師範位の取得者には「人に教えることによって今までとは違った世界が広がります。自分の勉強になると思ってお一人からでも良いので教えてください。」と指導することを強く勧められました。謝辞として師範認定代表者の松尾美苑さんは、入会から17年の間、お世話になった石橋柳苑先生や教室のお仲間への感謝の気持ちを述べられ、「師範認定は通過点と自覚し今後も精進して参る所存です。」とお話されました。雅号認定代表者の増田輝千さんは、ご自身の雅号に因んで、「これからも誰かの心に残るような『輝く』字を書いていきたいです。」と述べられました。吉田銘霞副会長より事業説明として令和6年度の行事についてお話があり、「12月に開催される書心展にはここにいらっしゃる方全員出品しましょう!」とお話がありました。式典後は記念写真に納まり、午後からは師範位認定者の祝賀会が催されました。大塚会長のご挨拶に続き、石橋柳苑名誉顧問のお元気な乾杯のご発声がありました。吉田副会長のご祝辞では「師範試験受験資格の為に毎月の条幅作品を出品されていましたが、今度はワンランクアップして引き続き楽しんで条幅作品を書いてください。」とお話がありました。専務理事で日本書研展部長の白鳥楓?先生は、「師範を取得された皆さんは、全員書研展に出品する資格があります。是非出品をお願いします。」とお話されました。いずれも緊張がほぐれ、楽しいお話でした。祝賀会後半は美味しいお料理を堪能しながら認定者お一人ずつの自己紹介があり、会は終始和やかな雰囲気に包まれていました。テーブルに同席した方と会話もはずみ、同期の絆も深まりました。一つの節目を乗り越え、また新しい目標に向かって一緒に書の道を歩む決意を誓い、本当に喜ばしい1日となりました。


2024年5月25日(土)10:30〜13:00 14:00〜16:30 「隷書作品の作り方」講習会

入梅間近の5月25日(土)「隷書作品の作り方」を学ぶ講習会が本部で行われました。4月14日(日)に引き続き、書の心誌の古碑法帖(後漢史晨前碑)の参考手本を揮毫されている名誉会長の嶋田蕙窗先生のご講義で、午前の部11名、午後の部10名の参加がありました。先週開催された上野の森美術館での「日本書研展」出品に参考になる小作品の作り方は、興味深く取り組める課題でした。作品に合う語句としては「禅林句集」や「菜根譚」、または漢詩の一部などから「心に響く言葉」を選ぶとよいとのことでした。作品にする際、最初に目に飛び込んでくる箇所にどのような文字がくるか、書き出しが重くないか、脚部が軽すぎないか、言葉と文字の雰囲気が合っているか、また隷書作品には向かない文字もあるので作品映えする語句を選ぶことがとても大切であるということを学びました。始めに嶋田先生が揮毫された作品を鑑賞しました。同じ語句でも紙の大きさや種類(単宣・夾宣・二層紙や絹目・・・)、書体の違いなどで作品の表情が違って見えました。続いて各自が書いてきたものを吊して先生より寸評をいただき練習に取り掛かりました。隷書作品は字間を広く開けるため布置が大切なので、まず半紙に書いたものを切り取って紙の上に並べ、文字の幅・高さ・字間・行間などを考えてから布置を決め、横長方形のマスの下敷きを作ることから始めました。波磔を書くときには墨をたっぷり付けて書き、筆運びに緩急をつけることで線に表情が出ることも学びました。先生は順番に回って各自の運筆を確認しながら参考手本を書いてくださいました。「落款も含めてやっと作品は完成です。」と落款についても書く場所や押印する印の大きさなども丁寧にご指導くださいました。普段本文を書くことばかりに重点を置いていましたが、これからは落款にも心を配ろうと試行錯誤しながら作品作りに挑戦しました。終盤は小作品ならではの表具の楽しみかたとして、違う色の紙を添えることで作品が立体的に見えることや、木簡風に書くために先生ご自身がコーヒー液で染めた紙や、縁取りのある半切紙なども見せてくださいました。先生が分けてくださった絹目や紋画箋にも書いたりして創作を楽しみました。経験豊富でセンス溢れる講義内容に、参加者全員が「楽しかった!」と大満足で、あっという間の2時間半でした。また次回の展覧会に向け、創作意欲がかき立てられる講習会となりました。


2024年5月16日(木)〜19日(日)「第59回日本書研展」 於:上野の森美術館

清々しい若葉の季節を迎え「上野の森美術館」で「第59回日本書研展」が開催されました。 「日本書研展」は当会の漢字及びかな部において師範位以上の一門展として毎年東京・上野公園内の「上野の森美術館」にて開催しています。日頃から当会発行の月刊誌「書の心」を中心に学びながら、自身の書風を追求し研鑽を重ねた作品128点が展示されました。多様な書体で工夫を凝らした漢字作品、優雅な料紙に書かれた繊細なかな作品などが展示されました。今回も例年にも増して個性的でバラエティーに富んだ作品が並びました。円安の影響もあってか上野は海外からの旅行客が多く、また修学旅行などの学生も団体で来場していました。晴天にも恵まれて、初日から大盛況で合計来場者数は1700名を上回りました。ご家族やお友達、会員のお仲間と共に作品を鑑賞し、会場内は終始なごやかな雰囲気に包まれていました。今後も奥の深い「書の道」を更に追究し、会員一同精進していきたいと思います。


2024年4月14日(日)13:30〜15:30 研究会「篆書・隷書に挑戦してみよう!」

日増しに暖かくなり、桜の木にも新緑が目立つようになってきました。4月14日(日)午後、篆書と隷書の基本を学ぶ研究会が本部で行われ、12名の会員が参加しました。今回は、書の心誌の古碑法帖(隷書)の参考手本を揮毫されている名誉会長の嶋田蕙窗先生よりご講義いただきました。 課題は4月号の隷書課題の「史晨前碑」から『官行秋饗飮酒』、篆書課題の「宋武帝勅」から『令軌』です。「史晨前碑」は剛健な線質と美しい波磔が特徴の「八分隷」、「宋武帝勅」は篆書の基本といわれる「小篆体」で、配られた資料に沿って隷書の基本筆法、次に篆書の基本筆法を練習しました。起筆、転折、終(収)筆など、嶋田先生が時には筆を持ちながら、丁寧にご指導くださいました。後半は各自時間をかけてじっくり実技練習し、書いたものを添削していただきました。最後に嶋田先生は、早書きの書と言われる隷書体で「飮酒」の文字を思いのまま筆を運んで作品風に仕上げるところを見せてくださいました。逆筆でスッと入る起筆、送筆・波磔とリズミカルに筆が動き、太細の線や渇筆も入り、その二文字が立体的に躍動感あふれる文字に変化しました。先生は「篆書や隷書の楽しさを伝えたい」と常々仰っていらっしゃいますが、今日参加した皆さんには充分伝わったのではないでしょうか。毎月の篆・隷課題を出品している方には基本の筆法を再確認することができ、初めて研究会に参加された方には新しい発見も多かったことでしょう。また普段疑問に感じていることなどを質問されている方も多く、とても充実した2時間となりました。


2024年3月31日(日)10:30〜16:00 審査員条幅勉強会

令和5年度最後の審査員条幅勉強会が本部で開催され、午前の部、午後の部あわせて18名の審査員の先生が来所されました。「書の心」誌の行書(顔真卿・祭伯文稿)草書(懐素・千字文)の1〜3月号の部分を条幅半切に臨書するという課題でした。最初に副会長の吉田銘霞先生より祭伯文稿の全訳のコピーが配られ臨書についてのお話がありました。「祭伯稿が書かれた歴史的背景や内容を感じ取って、細い線の文字、小さな文字でも線質の強さを表現できるようにじっくりと臨書してみましょう。」会長の大塚桐霞先生からは「書心展の添削会などで、臨書作品をお持ちになる時に、毎月の書の心の手本を繋げて作品にされる方がいらっしゃいます。毎月の書の心の手本は半紙に収まる様に調整していますので、やはり原帖を見て流れや字の大小などをよく観察して作品にすることが大切です。」とお話がありました。「行をまっすぐに修正して書かなくて良いので文字同士のつながりや筆意、字間、行間を捉えて臨書しましょう。」と声がかかると、午前午後とも、約2時間かけてじっくり行書と草書の臨書に取り組みました。吉田副会長が白抜き剤『わんぱう』による拓本風作品の作り方を披露して下さり、書作の楽しさも学びました。最後に感想を伺うと、「臨書の仕方を学び大変勉強になり、とても楽しかった。」などの声が多く聞かれました。最近は創作作品の勉強会が多く行われていましたが、時折基本に返って臨書作品に取り組むことの大切さを感じました。次回の審査員条幅勉強会は7月6日(土)です。参加されたことのない審査員の先生は、是非ご参加ください。


2024年2月18日(日)13:30〜15:30 研究会「一般部師範昇段昇級試験添削会」

暖かな2月の日曜日の午後、4月に実施される一般部師範昇段昇級試験に向けての添削会が本部で行われました。まだ第一回目の添削会ということで誤字という程でなくても少々気をつけて書いた方が良い字が多くある作品もあり、添削担当の役員の先生は一人ずつ時間をかけて作品に朱を入れてくださり、ご指導くださいました。今回は、郵送された作品が多く、ご指導の先生方が丁寧に添削や説明を書き込んでくださいました。しかし直接ご指導を受けられた方がもっと良く理解できるのではと少々残念でした。3月10日には最終の添削会が行われます。是非来所されてご指導を受ける事をお勧めします。更に書き込んで自信を持って提出できる作品に仕上げましょう。


2024年1月21日(日)12:30〜14:30 研究会「支部長講習会」

4月に実施される師範・昇段昇級試験に向けての支部長対象の講習会が神田の平澤ビルの事務所で開催されました。最初に係の先生から、書類についての説明がありました。講習会は「書の心」誌の楷書・行書・草書・かなの半紙手本揮毫担当の役員の先生が、各書体の担当として中心になって進められ、書体ごとに支部長先生方が書かれた作品がぎっしり貼られました。担当の先生方から、特に間違えやすい字や注意点について説明があり、貼られた作品を一枚ずつ丁寧にチェックしてくださいました。漢字部では半切や半紙に収まる文字の大きさ、作品構成、文字の選び方についての説明があり、かな部では行間の取り方や墨の濃淡についてもご指導いただきました。特にかな師範の条幅の和歌を半紙にちらし書きする課題は参考手本が出ていない為関心度が高く、どの様にちらしたら良いのか、みな真剣に講義を聞いていました。来場の支部長先生からも積極的に質問もありました。試験課題の手本は作品性も勿論大切ですが、受験する生徒が書いたときに誤字にならない様にわかりやすく書くことが重要です。2月、3月の研究会は「試験課題の添削会」です。ご指導の支部長、受験されるお弟子さんともに参加できます。是非、積極的にご参加ください。


2024年1月14日(日)10:00〜16:00 研究会「第59回書研展下見会」

冬の寒さが厳しいこの季節、本部に於いて「第59回日本書研展」の下見会が行われました。「日本書研展」は本会の漢字およびかな部において師範位以上の一門展として「上野の森美術館」で毎年開催されています。下見会は担当役員の先生方により作品確認、添削が行われ、ひとりひとり時間をかけて丁寧にご指導くださいました。何種類かの試作品を持参して相談される方、お弟子さん方と数名でお見えになった支部長先生等、間が途切れることなくスムーズに下見が続きました。今年も30分おきに予約制で予定が組まれ、本部内は常時活気に満ち溢れていました。また出来上がり作品の表具についての相談などは、提出書類の最終確認の際に書研展係が適切に対応していました。会員皆様のご協力により昨年とほぼ同数の出品が見込まれます。2月9日(金)の締切りまであと1か月足らずです。より良い作品にするために更に書き込み、5月の展覧会には素敵な作品が会場に並ぶことを期待しています。


2024年1月8日(日)10:00〜15:30 審査員条幅勉強会

今年度4回目の審査員条幅勉強会が新年早々に本部にて開催されました。今回は「実際に筆を持って半切作品を書いてみよう」ということで、午前、午後2部に分けてそれぞれ先着順、定員10名で受付し、合計16名の審査員の先生が来所されました。課題は高啓の詩で「我去君却帰 相逢立途次 欲寄故郷言 先詢上京事」、書の心誌2月号の漢字条幅創作課題でした。まず各自持参した作品を壁にかけて誤字に見られそうな文字が無いか皆で確認し、改善した方が良いところなど、意見を出し合いました。午前午後とも1時間半程時間をかけてじっくり作品を書き込みました。「字の大小をもっとつけるために、マスのついた下敷をはずして書いてみませんか?」「この長峰の筆を使うと面白い線が出ますので試してみませんか?」など、会長の大塚桐霞先生、副会長の吉田銘霞先生が時折声をかけてくださり、大胆に創作を楽しみました。最後に家で書いて持参された作品と、当日書き込んだ作品を並べて壁にかけてみると、其々見違えるほど素敵な作品になっていました。他の先生方の書かれた字や書き方を実際に見ることで、各々が今後の作品作りのためのヒントを得られたのではないでしょうか。次回の審査員条幅勉強会は3月31日(日)です。参加されているメンバーはすでに毎月条幅創作部に出品されている方が大半でしたので、今後もっと多くの方にご参加いただき、毎月の条幅課題、展覧会での作品制作にも役立てていただきたいと思います。


2023年12月5日(火)〜 11日(月)「第58回書心展」〈於:東京都美術館〉

「第58回書心展」が上野公園内の「東京都美術館」で、12月5日(火)から11日(月)まで開催されました。総出品数は205点でした。会場には漢字・かなのいろいろな書体の作品が展示され、来場者が立ち止まってじっくり眺める姿が多く見られました。また第52回展から将来の書道界を担う若い世代を発掘・育成する目的で、16歳から23歳までの「U(アンダー)23の部」が設けられ、今年で7回目になり、年々内容が充実しています。授賞式は12月9日(土)午後、美術館の講堂にて行われました。始めに吉田銘霞副会長より詳しい審査報告がありました。大塚桐霞会長は「当会では、書心展の添削会、月に1回研究会を実施しています。是非この様な会を積極的に活用していただき、来年度からも一段とパワーアップした作品に出合えることを期待しています。」と話されました。嶋田蕙窗名誉会長からは「どうしたら見る人の心に響く魅力的な作品を書けるようになるのか、それには自分自身が魅力的な人間になることは勿論ですが、真摯に書に向かいうことが大切です。」というお話がありました。書心大賞を受賞された原田昊宇さんは師事された皆塚扇宇先生、兼子金扇先生、本部虎ノ門月曜教室の石橋柳苑先生、蓑霞葉先生への感謝の気持ちとともに、「研究会や添削会で日本書道研究会の諸先生方に添削指導をしていただきました。これからも一層精進して参りたいと思います。」と受賞者代表として感謝の言葉を述べられました。受賞記念写真撮影時には受賞者の方も緊張がほぐれ、笑顔で撮影に臨みました。また、授賞式後、都美術館レストランにて懇親会が開催されました。大塚桐霞先生の会長挨拶、専務理事の明石翠汀先生の乾杯のご発声の後、歓談しながら色彩豊かなプレート料理を楽しみました。専務理事の白鳥楓琫先生からご祝辞を賜り、さらに受賞者の方々のお話やご紹介もありました。会員同士の交流もでき、笑顔溢れる楽しい時間を過ごしました。

上野公園 役員作品
会場風景
会場風景 授賞式
授賞式 懇親会
第58回書心展授賞式集合写真

2023年12月10日(日)13:00~14:00 第58回書心展ギャラリートーク
〈於:東京都美術館〉

12月5日(火)から11日(月)まで東京・上野の「東京都美術館」で開催された「第58回書心展」で12月10日(日)午後、各部門の受賞者によるギャラリートークが展示会場内で開催されました。「U(アンダー)23の部」で優秀賞を受賞した小林窗葵さんは、「あなたにとって書道とは何ですか?」という問いに「何か厭なことがあり、忙しくても、書道をしていると時間を忘れて集中できます。」と笑顔でお話されました。ご指導された嶋田蕙窗先生からは課題に選んだ顔真卿の『東方朔畫賛』について詳しいお話がありました。「一般部」で東京都知事賞を受賞した松尾美苑さんは、柳苑支部の先輩、小林逕雅先生を交えてお話されました。「書道を始めた最初のきっかけがそうであった様に、仕事が忙しく疲れていても、何も考えずに書道に向き合うことができる時間があり、ストレス解消になっていることに感謝です。」とお話されました。石橋先生からの素敵なお祝いのお手紙を小林先生が読んでくださり、石橋先生やお仲間の皆さんとのお稽古場での様子もお話くださいました。「一般部鑑査員の部」で書心大賞を受賞された原田昊宇さんは、5カ月前から作品制作を始め、どの様にしてこの作品を書き上げたのかを詳しく説明してくださいました。始めから大きい画仙紙に書かず、一文字ずつ半切に書くという過程を大事にし、それが終わってから大きい画仙紙に書いていらっしゃるとのことでした。現在所属している虎ノ門月曜教室の蓑先生からのお手紙を篠原良邨先生が読んでくださいました。「原田さんの『書くことが好き!』オーラが教室の皆さんにも波及している様に思います。これからも教室の愉快な仲間たちと沢山書いていきましょう。」というお手紙に、原田さんがハンカチで目をおさえる場面もあり、会場の皆さんももらい泣きしていました。月曜教室の同僚、藤原詩苑先生からも、原田さんのお話、また教室でのお稽古の様子をお話していただきました。ギャラリートークは第51回書心展から始まって今回で8回目になり、年々来場者も増加しています。毎回、受賞者の方々がどのように書に向き合っていらしたかお話を伺い、本当に感動します。この気持ちを忘れずにまた新たな目標に向かって努力を重ねて参りましょう!


2023年12月5日(火)~ 11日(月)「第57回書心学生展」

好天に恵まれた12月5日(火)から11日(月)まで、東京・上野公園内にある「東京都美術館」で「第57回書心学生展」が開催されました。今年の7月には「席書大会」が開催されました。公募の部220作品、席書の部82作品、合わせて302作品が会場の壁面いっぱいに展示されました。会場に一歩踏み込んだ途端、子ども達の力強く伸びやかな作品に圧倒されました。12月9日(土)午後、美術館の講堂にて授賞式が行われました。はじめに吉田銘霞副会長から審査報告がありました。大塚桐霞会長はご自身が子どもの頃に席書大会に参加した時のお話をしてくださいました。1枚目で墨をこぼしてしまい、記憶がない程、夢中になって2枚目を書いたそうです。「その作品が受賞して嬉しかった経験は大人になっても鮮明に覚えています。書道を是非長く続けてください。」と話されました。榎本宏霞名誉顧問は「『書は人なり』と言われます。書かれた作品はその人の人柄をも表します。真剣に書に向き合うことが大切です。」と話されました。賞状賞品授与では皆緊張していましたが、閉式後には緊張もほぐれ、ご指導の先生と揃って満面の笑みで記念撮影に臨みました。日比谷で開催したイベントも好評だったため、12月10日(日)に今回は美術館で初めてワークショップ「オリジナルクリアファイルをつくろう!」を開催しました。参加した子ども達は思い思いの文字や絵をクリアファイルに書き、家族連れで楽しんでいました。

受賞作品 会場風景
会場風景
ワークショップ 授賞式
授賞式
第57回書心学生展授賞式集合写真

2023年11月12日(日)14:00〜16:00 研究会「かな半紙作品創作の基本」

「かな半紙作品創作」の為の研究会が本部に於いて行われました。急に寒くなり雨模様の日曜日でしたが、14名の方が集まり本部のお稽古部屋が満席になりました。
今回はかな半紙作品を創作する際の基本について、専務理事の新井秀菊先生に講義していただきました。はじめに、先生が用意してくださったお手本を参考に部分練習をしました。お手本は高野切一種の中の一文字、二〜三文字の連綿、六〜七文字の連綿まで用意してくださり、各自のレベルに合わせて練習しました。シーンと静まりかえった中、集中して40〜50分程練習した後、個々に添削していただきました。課題の西行法師の和歌、「月をみる 外もさこそは 厭ふらめ 雲ただここの 空にただよへ」を書いて持参した方は、その添削もしてくださいました。先生は参考例として課題の和歌を四行に書いたものを持参し、ちらし書きの注意点、特に墨の潤渇について重点を置いてお話されました。「毎月の競書作品を審査していると、ベッタリ墨をつけて書いてしまっているものが見受けられますが、墨の潤渇に注意するだけで作品のレベルが上がります。四行書きの場合には、始めの行は墨をつけ過ぎない様に注意し、少し墨を落として書き始めましょう。二行目ですぐにかすれてしまってはいけません。三行目でかすれが出せる様に調整して書き、四行目で墨をつけて書きましょう。」参加者の方からは「普段書の心のお手本を見ながら何気なくその通りに書いていますが、改めて講義を聞いて目からうろこでした。」などの感想をいただきました。次の機会にはもう少しレベルをあげて、和歌を一首書き上げるための講義をしてくださるとのことです。今回の練習方法は初心者のお弟子さんに指導する際にも大変参考になり、古典の部分練習の重要さを痛感した研究会でした。


2023年10月22日(日)10:00〜16:00 ワークショップ「オリジナルクリアファイルをつくろう」

秋晴れの暖かな日曜日、「オリジナルクリアファイルをつくろう」というワークショップイベントが開催されました。日比谷公園で行われたガーデニングショーにライオンズクラブのテントをお借りして研究会で出店しました。クリアファイルには和紙加工が施されており、墨や顔料などで直接書くことができ、乾けばそのまま使用できます。会員やそのご家族もたくさんお越しいただきましたが、散歩やイベントに来た多くの方が立ち寄ってくれました。行楽シーズンで外国人も多く、スタッフの先生が用意したお手本を見ながら気に入った文字を書いていました。カップルで訪れた方はお互いの名前を書いて金銀墨汁や顔料でデコレーションして楽しんでいました。子どもたちは自分の名前を書いてラメ入りのデコペンで文字を装飾し、まだ文字が書けない小さいお子さんは絵具などで絵を描いたり手形を押したりして、記念のファイルを作っていました。参加者の方たちと会話もはずんでスタッフも楽しく過ごし、日本の伝統文化を伝える良い機会になりました。本部書道教室のチラシや12月に行われる書心展・学生展のはがきを配って宣伝もしっかり行いました。小学校では皆、筆を持った経験もあるはずです。今後もこの様なイベントがきっかけになって、一緒に書道をする仲間を増やすことができると嬉しいです。


2023年10月15日(日)14:00〜16:00 研究会「かな条幅作品創作の基本」

冷たい雨の降る秋の日、神田の平澤ビルに於いてかな条幅作品創作の研究会が開かれました。今回はかな作品を創作する際の基本について、専務理事の白鳥楓琫先生に講義していただきました。雨天にもかかわらず17名の会員の方が来所しました。白鳥先生は部分練習を強調されて『書の心』誌11月号課題の和歌「おしなべて このめもはるの あさみどり まつにぞちよの いろはこもれる」を四つのフレーズにわけ、四つのグループでそれぞれ担当のフレーズを書き込みました。それぞれのフレーズを色々に書き分け、先輩の先生方に筆使いの指導を受けながら一つのフレーズをかなり練習しました。ホワイトボードに貼った半切用紙に個々で一番よくできたフレーズを貼り合わせ、他のフレーズとの関係でどの様に組み合わせれば変体仮名が重ならずしっくりくるのか考え、各自条幅一幅を書き上げました。その後、白鳥先生が実際に揮毫されるのを見学し、筆運びのリズムや緩急などを間近に見て、大変勉強になりました。個々の作品も添削してくださいました。瞬時に隣の行との余白を考えながら、字形や字の大小、広狭を調整されながら添削していらっしゃいました。白鳥先生は古典の臨書の大切さも取り上げられて、半紙の臨書課題である高野切第三種の10月、11月の課題を半切に大きく書いたものもお持ちくださり、「かなの練習方法として、古典の臨書を大きく書くと筆使いがよくわかり、とても勉強になると思います。」と話されました。かな作品の創作はハードルが高いイメージがありますが、11月は必ず条幅の創作部に出品するということを約束して閉会となりました。当会では学生部審査員に昇格するためには、漢字とかなの師範位を両方取得することが必要な条件です。その為にも漢字だけではなく、かなもしっかり学ばなければなりません。漢字とかなは全く別のものと考えがちですが、書く上での共通の要素はたくさんあります。来月の研究会も専務理事の新井秀菊先生を講師にお招きして「かな半紙作品の創作」について勉強します。奮ってご参加ください。


2023年10月1日(日)13:30〜15:30 審査員条幅勉強会

令和5年度3回目の審査員条幅勉強会が神田平澤ビルの事務所で開催され、24名の審査員の先生方が来所されました。課題は「書の心」誌11月、12月、令和6年1月の漢字・かなの条幅創作です。今回は各月の漢字・かな課題について疑問点など発言していただく形式で進行しました。かな課題については米山映峯先生がひとつひとつのフレーズを色々に書き分けたものをお持ちくださいました。「一行目と二行目の書き始めは『小倉山』『梢』など漢字が重ならない様にしましょう。」など、改善点をご指摘くださいました。石橋柳苑先生からも「『里』を『り』ではなく『さと』と読ませたい場合は、変体がなにせず、行書に近い形にするとよいでしょう。」とかな作品の中の漢字の使い方についてお話がありました。今回の漢字課題は一行、二行、三行とバラエティに富み、審査員ならではの力作が並び壮観でした。漢字の崩し方、字の大きさなど意見や質問も飛び交い各々が今後の作品作りのためのヒントを心に留められたのではないでしょうか。その後、お互いに自分の作品について意見を伺ったり、墨や紙についてどのようなものを使っているのか情報交換をしたりと、大変有意義な時間を過ごしました。次回の審査員条幅勉強会は令和6年1月8日(月・祝)で、筆を持って筆法の勉強をする予定です。参加される審査員のメンバーが毎回ほぼ同じですので、もっと多くの方にご参加いただきたいと思います。


2023年9月3日(日)13:30〜15:30 研究会「書心展作品の添削・選書会」

9月になっても暑い日が続いています。毎年、東京都美術館で開催される「書心展」は締切日が目前となり、書心展の作品制作もいよいよ大詰めを迎えました。8月20日にも2回目の添削会が行われましたが、本部に来所の方、郵送された方合わせて30名以上になりました。今回は3回目の添削会となり、作品が仕上がった場合はご希望に応じて選書もするという会として行われ、十数名の方が来所されました。ご指導は最高顧問 米山映峯、名誉顧問 石橋柳苑、会長 大塚桐霞、副会長 吉田銘霞先生、かな作品の添削は専務理事の新井秀菊先生が担当され、念には念を入れて丁寧にご指導くださいました。3回の添削会でのべ70名ほどの方が見えましたが、続けて作品をお持ちになった方々は、段々作品が良くなる様子が目に見えてわかる程でした。着実に努力を重ねている会員の方々の生き生きとした様子を見て、12月の会期がとても楽しみに思えた一日でした。9月14日の作品本部搬入日までラストスパート、頑張りましょう!(写真は8月20日と9月3日の添削会の様子です。)


2023年7月2日(日)13:30〜16:00 審査員条幅勉強会

令和5年度2回目の審査員条幅勉強会が神田平澤ビルの事務所で開催されました。30℃を越える猛暑の中、26名の審査員の先生方が来所されました。課題は「書の心」誌 8月、9月、10月号の漢字・かなの条幅創作です。最初に最高顧問の米山映峯先生よりかな条幅作品を創作する際の注意点についてお話がありました。「まずは一つ一つのフレーズを色々に書いてみることが大切で、それらを組み合わせ、字の大小や長短、横幅の広狭の変化をつけ、墨の潤渇にも気を配りましょう。古典の中から字を拾うことも大切です。」名誉顧問の石橋柳苑先生からも「かなの審査をしていて気がつくことは、級のレベルの方たちの和歌などの作品を見ると、字を理解しないで書いているものが見受けられます。やはり、古典の臨書をすることの重要さを感じます。」とお話がありました。その後、漢字・かなの各課題について手本揮毫担当の先生が中心となり、其々の作品に誤字がないかチェックをしながら、来場の先生からも改善した方が良い点など意見が出されました。最後の30分で、米山先生、石橋先生から個別にご指導もあり、作品の添削をしていただくなど大変充実した勉強会となりました。4月に審査員勉強会が始まってから、書誌の条幅創作部への出品が増えています。毎月、半切作品の創作をコツコツと続けることは実力アップにつながり書心展の作品にも磨きがかかることでしょう。次回の審査員条幅勉強会は10月1日(日)です。


2023年4月1日(土)13:30〜16:30 学生部手本揮毫勉強会

新型コロナウィルス感染が落ち着いてきている中、令和5年度は今まで中止していた勉強会を順次再開する予定です。年度初めの行事として、現在「書の心」誌で学生部課題の揮毫を担当している先生の勉強会が開催され、神田平澤ビルの事務所に20名の方が集まりました。 はじめに嶋田蕙窗名誉会長と大塚桐霞会長より、あらかじめ提出された月ごとの課題について文字のバランスや改善する箇所の説明があり、その後約2時間かけて、各自担当の課題を書き込みました。参加者からは「日頃疑問に感じていた筆法について直々にご指導いただき、大変勉強になった。」「生徒を指導する際にも役立つようなアドバイスもしていただいた。」などの感想が多く聞かれました。自分の担当課題以外でも、手本を書く上で勉強になることが多く、熱心にメモをとる姿も見受けられました。コロナ禍中では通信での添削が多く、指導側の意向が伝わりづらく苦労していました。集中して書いて、勉強会で手本が仕上った方もおり、学生手本のレベルアップが大いに期待されます。今年度、学生部手本揮毫勉強会はあと2回、8月11日(金・祝)と12月17日(日)に開催される予定です。


2020年2月8日(土)研修会「生誕550年記念 文徴明とその時代」(東京国立博物館と台東区立書道博物館の連携企画展)

令和元年度の研修会は、東京国立博物館と台東区立書道博物館の連携企画展の鑑賞会でした。明時代の中期に活躍した文徴明やその時代に活躍した文人たちに焦点が当てられ、国内屈指の名品が集められ、展示総数は二館合わせて133件にものぼり、文徴明生誕550年記念に相応しい展覧会でした。ある解説本には「文徴明の書に奔放な人間性の発露や強烈な個性を見出すことはできない。見出されるのは一点一画ゆるがせにしない謹厳さ、きめの細やかさである。この書風は弛まぬ努力と工夫によって獲得されたものである。」と書かれていました。古典に立脚して技法を錬磨し、天才ではないが努力家の文徴明の清雅な作風に、温厚篤実な人柄と90歳という長寿が加わり、その時代、特に蘇州における芸苑の領袖として君臨した文徴明の魅力に迫りながら、彼に影響を与えた父の友人の沈周や、彼と交遊のあった唐寅・祝允明などの書画も同時に鑑賞できました。特に書道博物館で学芸員の方はユーモア交えて説明してくださり、また質問にも豊富な知識で丁寧に受け答えされ、並べられた展示品を様々な観点から鑑賞することができました。二館に分かれて午前の鑑賞を終えた参加者は上野の「韻松亭」に全員集合し、懐石料理を堪能した後次の会場へと足を運びました。当日国立博物館では「文徴明とその時代」と題した講演会も開催され、参加者の中には聴講された方もいらして、文徴明の世界に魅了された研修会となりました。


2019年5月11日(土)「『書の心』600号記念式典及び新年度親睦会」
(於:東天紅上野店)

令和元年5月11日(土)に「『書の心』600号記念式典及び新年度親睦会」が上野池之端の東天紅で開催されました。『書の心』600号記念式典では大塚桐霞会長から「『書の心』は昭和44年4月から今年3月まで休むことなく出版されてきました。山口昭峯第三代会長の創刊の辞には「顔法を基調としながらも書道の発展普及のために、顔法以外の書についても、広く深く研究できるような書誌に育成したい。」とあります。現在『書の心』はこの一冊で様々な書体、書風を学ぶことが出来ます。700号、更にはその先に向けて研鑽を積み、108年間脈々と受け継がれてきた伝統ある日本書道研究会と、書道会全体の発展に取り組んでいきましょう。」というご挨拶がありました。米山映峯最高顧問は『書の心』創刊当初の先輩先生方の書に懸ける熱意と発刊に寄与されたお話をされ「基本をしっかり身につけた上で幅広く研究して、700号まで、これからの8年間を時代の変化に添いながら成長をしていきましょう。」という言葉で締めくくられました。また永年当会を支え後進の指導に当たられている全支部長には、表彰状と記念品が贈られました。

短い休憩の後、令和元年新年度親睦会が同会場で行われました。大塚桐霞会長は「新しい令和の時代とともに、支部を作り広く書道を普及させ、個人的にも新たな目標を立てて成長していきましょう。」というご挨拶がありました。嶋田蕙窗名誉会長からは「新しい時代と共に日本書道研究会も新しい若い力が育ち、会の運営、活動も幅広くなりました。これからも会の発展に協力していきましょう。」と話されました。米山映峯最高顧問の乾杯のご発声で宴が始まり、各テーブルで和やかに食事、歓談が続き、支部や参加会員の紹介もありました。更に支部長を代表して小澤榮楓先生、小林桃峯先生、島秀明先生が支部開設時の話や楽しいお仲間や教室の様子についてご披露されました。役員の先生方の作品がいただける抽選会で宴はたけなわとなり、最後に今年度の行事担当者、事務局スタッフの紹介がありました。会員一同が協力して、真摯に書を学び、この伝統ある会を一層発展させていこうという気持ちが溢れる、新元号制定の年に相応しい親睦会となりました。