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2019年11月10日(日)〜 11月16日(土)「第55回書心展」〈於:東京都美術館〉

公園のイチョウ並木が彩を増し、爽やかな秋空と美しいコントラストを見せている東京・上野の「東京都美術館」で、11月10日(日)から16日(土)まで「第55回書心展」が開催されました。「書心展」は昭和・平成・令和と時代を超えて「東京都美術館」で開催され、第52回展からは、将来の書道界を担う若い世代を発掘・育成する目的で年齢が制限された16歳から23歳までの「U23の部」も設けられました。展覧会場では漢字・仮名などのいろいろな書体や大きさの作品が展示され、来場者が立ち止まってじっくり眺める姿もあちらこちらで見られました。11月10日(日)午後には美術館内の講堂にて授賞式が行われ、4月から会長に就任された大塚桐霞会長は「作品制作には長い時間を費やし、苦労も多かったと思います。みなさんの書活動を支えてくださった方への感謝の気持ちを忘れずに今後も頑張ってください。来年は更にパワーアップした作品を期待しています。」と話されました。米山映峯最高顧問からは「展示会場では特に若い方の熱心な勉強の成果が窺え、作品が輝いて見えました。また臨書作品も数多く見受けられました。臨書というものは書道を学ぶ上でとても大切な勉強方法の一つです。同じ作品を幾度も臨書しても、そのたびに新しい発見があります。臨書は日々の勉強としてしっかり取り組み、そこから更に進めてご自身の作品を創作し、発表していただきたいです。」とのお話もありました。受賞者や指導者からは「自身の書に取り組む姿勢をあらためて考えさせられるお話で、心に深く残りました。」などの声も聞かれました。
同日、夕方からは「上野精養軒」に会場を移し「書心展・書心学生展懇親会」が開催されました。受賞者の喜びの声やご指導の先生への感謝の言葉、また教室での楽しいエピソードなどが披露され、美味しいお料理をいただきながら和やかな宴が催されました。

東京都美術館 受付
役員作品
受賞作品
会場風景 授賞式
第55回書心展授賞式集合写真

2019年11月16日(土)11:00~12:00 第55回書心展ギャラリートーク
〈於:東京都美術館〉

11月10日(日)から16日(土)まで、東京・上野の「東京都美術館」で開催された「第55回書心展」最終日には、各部門の推薦賞受賞者とそのご指導の先生、当会役員によるギャラリートークが展示会場内で開催されました。「U23の部」優秀賞の受賞者は「書を書くことは幼い時から食事をすることの様に日常生活の中にあり、特別なことではなく、毎週のお稽古に行くことを嫌だとか苦に思ったことがありません。」と自然体で爽やかに話し、会場の視聴者からは拍手が起こりました。トークは「東京都知事賞」「書心賞」「書心大賞」の各賞の受賞者と続き、「題材選び」や「作品の制作過程で悩んだり、工夫したりした点」などの話が繰り広げられました。また指導者からは、どのようにアドバイスされたのか、また大型作品を制作する際のヒントとなるお話なども聞くことができました。会場に集まった人々からは「受賞者の作品に込めた思いを聞くことができ、それを踏まえて鑑賞するのが一層楽しみになった。」「以前から書道に興味があったが、これをきっかけに始めて見ようと思った。」などの声もあり、充実したトークショーとなりました。


2019年11月10日(日)~ 11月16日(土)「第54回書心学生展」

好天に恵まれた11月10日(土)から16日(日)まで、東京・上野公園内にある「東京都美術館」で「第54回書心学生展」が開催されました。
展示会場には7月14日に「中央区立産業会館」で行われた「席書大会」の作品と、同日締め切られた公募作品が一緒に展示されました。例年にも増して暑い日々が続いた今年の7月、参加者が一堂に会場に集まり手本を見ずに30分(高校生は45分)の制限時間内で書き上げた席書大会の作品と、教室で何度も練習を重ねて書き上げられた公募の作品は、所狭しとばかりに壁面いっぱいに展示されました。会場に一歩踏み込んだ途端、子ども達の力強く伸びやかで、躍動感溢れる作品の数々に圧倒され、同時に一生懸命に課題に取り組む様子が目に浮かぶようで、微笑ましくなりました。会場内では作品の前で記念撮影をして、何度も練習をして頑張った様子をご家族と語り合う子ども達で連日賑わいました。同時開催されていた「第55回書心展」をご覧になった後に書心学生展会場にいらした一般の来場者からも「堂々とした書きぶりで作品からパワーを貰いました。子ども達の将来が楽しみですね。」との感想を数多くいただきました。
11月10日(日)午後に同館講堂にて授賞式が行われました。受賞者のみなさんは壇上で賞状を受け取る時には硬い表情でしたが、大塚桐霞会長から「受賞おめでとうございます。頑張りましたね。」とお祝いの言葉をいただくと緊張もほぐれ、閉式後にはご指導の先生と揃って満面の笑みで記念撮影に臨みました。

東京都美術館 受賞作品
会場風景
授賞式
第54回書心学生展授賞式集合写真

2019年10月20日(日)10:00〜16:00 研究会「日本書研展作品下見相談会」

金木犀のほのかな香りが漂い、秋の深まりを感じる穏やかな日曜になりました。
日本書道研究会では来年3月に「上野の森美術館」で開催される「第55回日本書研展」に向けての行事が動き始めました。「日本書研展」は当会の師範位以上の会員の展覧会です。公募展の「書心展」とは異なり、書体や構成など工夫を凝らした小作品が展示され、見る人を楽しませてくれます。「下見相談会」には開始時間の午前10時から終了時間の午後4時まで途切れることなく作品や資料などを抱えた多くの会員が訪れ、担当役員の先生方に下見をしていただきました。内容や構成に迷っている方は、作品のイメージを伝え、型式や用紙などにまで細かくアドバイスをしていただきました。また既に書き込んだ作品を持参された方の中には、「魅力的で人を引きつけ感動を与えるような作品にするには、どのような点に留意して書き込んだらよいか」などと、熱心に質問をされる方もいました。参加者は順番を待つ間にも、熱心にご指導の先生方の話を聞き他の方の作品を見たりしていました。次回11月17日の「書研展作品確認会」に向けて、更に完成度の高い作品を目指そうと大いに刺激を受けた会となりました。


2019年9月22日(日)13:30〜15:30 審査員・鑑査員及び支部長勉強会

今年度より「書の心」誌の半紙行書課題として取り上げている「小野道風」の『屏風 土代』。
和様書道発展に多くの功績を遺した「小野道風」の書風を掘り下げ、今後の臨書への取り組みに活かそうと勉強会が開かれました。今回は「山中感懐」の一節を臨書作品にすることが課題でした。参加者からは、「これまでの中国・唐時代の『顔真卿』などの作品から、日本独自の文化が熟成していく平安時代の作品に変わったことで、歴史的背景や『小野道風』の人物像などがとても興味深く調べられた。」「詩の内容もよく理解することができて、書いていて楽しかった。」など次々と感想が述べられました。参加者の作品は、筆使いを重視して練習してきた作品、できるだけ原帖に近い形式にこだわった作品、更には自身の作品として昇華させたものまで様々でした。米山映峯最高顧問は「『屏風土代』が何を教えてくれるか、まずは原帖とおりに書いてから、筆法・布置・時代・・・など、ここから何を学ぶかを自分で考えることが大切です。私自身も今回何を学ぼうか焦点を絞って書きましたが、また違う視点から書きたいと思います。」話されました。後半では筆法の理解を深めるために全員で筆を持って練習をしました。席の近くの方と解り難かった筆使いをアドバイスし合ったり、資料を基に原帖の文字の捉え方を話し合ったりと活気に満ちた勉強会でした。


2019年9月15日(日)13:30〜15:30 研究会「行書作品 草書作品」

晴れ渡る空を見上げて思わず深呼吸をしたくなるような気持ちの良い季節となりました。
9月初旬に「第55回書心展」の作品提出が終わりホッとしたのも束の間、休む間もなく「書の心」誌の月例課題の提出日が間近に迫りました。「書の心」誌では毎月の半紙課題の中で、4月からは行書課題が「小野道風」の『屏風土代』、草書課題が「懐素」の『千字文』に変わりました。今回の研究会では、行書はそれまで学んでいた中国の「顔真卿」の課題から和様書道を、また草書は数多く書かれている『千字文』の中から選んだ「懐素」の書を、どのような点に着眼して臨書をしていくのが良いかを学びました。最初に大塚桐霞会長が『屏風土代』について説明し、参加者が持参した課題作品を例にしながら「小野道風」の書風の特徴を話されました。『千字文』では石橋柳苑名誉顧問が「懐素」と『千字文』についての詳しい資料を作成して配布してくださり、「書道を学ぶ方なら必ず一度は取り組むであろうと言われる『千字文』ですから、制作に至った歴史背景や内容も深く掘り下げて書くと、一層勉強になります。」と話され、それを基にして詳しく解説してくださいました。また、今回は特に筆法の練習時間を多く取り、大塚会長始め、役員の先生方が参加者ひとりひとりに対応しながら、筆使いなどで疑問のあるところや、練習してもなかなか書けなかった箇所などを丁寧に指導してくださいました。参加者からは「原帖の見方や半紙作品の構成方法など、たくさんのことが学べました。」との声が聞かれ、有意義な会となりました。


2019年8月11日(日)研究会「書心展作品の最終添削会」

各地で最高気温の更新が相次ぎ、厳しい暑さの夏となりました。書心展作品を制作されているみなさんにとっても、今年は暑さとの闘いにもなっているようです。8月11日(日)に本部では「書心展作品の最終添削会」が開催され、作品を持参されたみなさんが次々と集まり、添削指導を受けていました。書心展作品のサイズは半切1枚から全紙2枚継ぎを2曲まで可能な為、大型の作品を出品する方も多く、会場は瞬く間に展示された作品でいっぱいになりました。7月の「添削会」でアドバイスをいただいた箇所を修正して書き込んだ作品を持参した方は、展覧会作品としてより魅力的な作品に仕上げるにはどのように工夫したらよいのかと相談したり、誤字に見えやすい文字や、書いていて自信のない箇所を確認していただく方もいました。一方、初めて書心展に出品するという方は「構成を教えていただき、作品が見違えるようになりました。筆使いもご指導していただき、初めての参加で緊張しましたが、とても勉強になりました。これからも研究会に参加します。」と笑顔で話されていました。この日は会長初め4人の先生が添削指導に当たられ、全体の構成に問題はないか、文字の崩し方に誤りがないかなど、一人一人の作品を細部まで添削をして、展覧会作品に相応しい見応えのある作品になるよう丁寧にご指導されていました。書心展作品の最終締め切りは9月5日(木)です。体調管理に留意して、作品制作に励みましょう。


2019年7月21日(日)13:30~15:30 研究会「書心展作品の添削会」

子供たちが夏休みに入ったためか、本部近くの神谷町駅辺りでは東京タワーや愛宕神社を目指す家族連れが見られ、いつものオフィス街とは違い賑やかです。日本書道研究会の皆さんは毎年この時期、11月に東京都美術館で開催される「書心展」の作品制作で身心共に熱い夏を過ごします。その書心展の作品添削会が7月21日に本部に於いて行われました。提出締め切りは9月5日ですが、既にかなり書き込んだ大型作品を持参して、完成度の高い作品にするには更にどのような工夫をしたらよいのか等を質問する方や、作品の内容や構成にまだ迷っていて、参考資料を提示しながら相談する方など相談内容は様々でした。添削にあたられた大塚桐霞会長と榎本宏霞副会長は、作品のサイズや布置などの全体の構成についてアドバイスされたり、誤字に見えやすい文字の正しい書き方や筆法などについても細かく確認されたり、一人一人時間をかけて丁寧に指導されました。
参加者からは「自分一人で制作していると気付かないことがたくさんあると解りました。添削していただいた部分をよく見直して、来月にもう一度参加します。」「草書作品で文字の崩し方に自信がなかった箇所を教えていただいて良かったです。更に書き込みます。」などと意欲的な感想を聞くことができました。
次回8月11日の研究会は「書心展作品の最終添削会」で、担当の先生方から丁寧な添削指導をしていただけます。正会員ならどなたでも参加できます。研究会に参加して更に書の力をアップしましょう。


2019年7月14日(日)第54回書心学生展席書大会

関東地方は長雨で肌寒い日が続き、晴れ渡った夏空が待ち遠しい7月となりました。
日本書道研究会では毎年、夏休み直前の日曜日に「席書大会」を開催しています。今年も7月14日に「中央区立産業会館」で100名近い参加者が集まり賑やかに開催されました。
席書では幼年から高校生までが制限時間内に手本なしで課題を半切用紙(35×135cm)に2枚書き、良い方を自分で選んで提出します。毎年、参加を楽しみにしている児童、生徒もたくさんいます。大塚桐霞会長から「私も子供の頃に席書大会に参加してきました。広い会場で作品を書き上げたことは大切な思い出です。みなさんもきっと良い経験になると思います。楽しんで書きましょう。」とのお話があり、参加者たちの緊張が解れたところでいよいよ開始時間となりました。「始め」の合図で一斉に真っ白な用紙に向かいます。低学年は身体全体を使って大筆を動かし、高学年は布置や文字のバランスを確認しながら慎重に書き進みます。その姿からは、教室で手や膝小僧、足の裏まで真っ黒にしながら練習を重ねてきた様子が目に浮かぶようでした。高校生は課題の漢詩を楷書や行書で作品に仕上げ、仮名作品を書く生徒は布置を確認しているのか、真っ白な用紙を見つめながら墨を磨り、筆に墨を含ませると一気に短歌を書き上げていました。会場を後にする参加者達の顔には、学校行事や部活動などで忙しい中、熱心に練習をして本番に向かい、作品を書き上げたという達成感が溢れていました。また、公募作品もこの日受付けが締め切られました。翌15日に同会場にて席書と公募の作品の審査が厳粛に行われ、東京都教育委員会賞・全日本書道連盟奨励賞など、各賞が決定しました。
第54回書心学生展は、11月10日(日)から11月16日(土)まで上野の「東京都美術館」で一般部の第55回書心展と同時開催されます。ぜひ会場に足を運んで子供たちの元気溢れる作品をご覧ください。


2019年6月16日 13:30~15:30 研究会「隷書作品・楷書作品」

木々の緑も日増しに深まり夏の到来を感じます。当会の月刊誌「書の心」では4月号より「隷書」「楷書」の課題がそれぞれ『乙瑛碑』『元結碑』になりました。そこで今月は『乙瑛碑』と『元結碑』の解説と筆法をより深く理解するために研究会の課題として取り上げました。当日は最初に嶋田蕙窗名誉会長より『乙瑛碑』の内容と特徴の説明があり、隷書作品を臨書するにあたっては、「字典や他の法帖なども参考にして文字の成り立ちをよく理解しながら書くと良いでしょう。」とのお話もありました。参加者が持参した4月号、5月号の半紙課題作品を展示して筆法や布置のアドバイスをしていただいた後、早速実技に移り6月号の課題を練習しました。参加者から「起筆」「終筆」の筆使いが難しいとの声が多く聞かれたため、嶋田先生が各テーブルを回りながら「筆の穂先の角度」や「筆圧の掛け方」などを丁寧にご指導してくださいました。後半は「書の心」誌で『元結碑』参考手本を揮毫されている榎本宏霞副会長より、顔真卿作品における『元結碑』の特徴の解説がありました。「臨書作品は原帖に忠実に書くことが第一義ですが、半紙作品に纏めるためには文字の大小や幅にも工夫が必要です。」また「『元結碑』では欠損部分が多くあり、それらを書く場合には顔真卿の同年代の作品の文字を参考にして書くことをお勧めします。」と、顔真卿の年表や文字の資料も紹介してくださいました。参加されたみなさんが顔真卿の筆法の特徴でもある「蚕頭燕尾」の筆使いを熱心に練習しているうちに瞬く間に研究会の終了時間となってしまいました。榎本先生や周りの方達にアドバイスをいただいて美しい波磔が書けるようになった方もいて、その満面の笑みからは仲間と学び合う楽しさが感じられました。後日、「帰宅後すぐに、教えていただいた筆法を思い出しながら今月の楷書課題を書き直してみました。」という意欲的な声も届き、有意義な研究会となりました。


2019年6月2日(日)令和元年度 師範・雅号認定授与式及び師範位祝賀会
(於:東京ガーデンパレス)

4月に実施された一般部の師範・昇段昇級試験の結果、本年度は漢字部6名、かな部10名が師範位を取得され、38名が初段に合格して当会の正会員になられました。その認定授与式と祝賀会が6月2日(日)にお茶の水の「東京ガーデンパレス」に於いて執り行われ、大塚桐霞会長より師範位認定証並びに雅号の許状が一人一人に授与されました。大塚桐霞会長は師範位認定者には「長い努力の結果、厳しい試験を乗り越えて師範になられました。しかし師範位はゴールではありません。指導者として教えることで新たに学ぶことや、これまで感じなかったことにたくさん気づくことがあります。これからも書の道を深く追求していってください。」と話され、雅号授与者には「芸術家が本名以外につける風流・風雅な別名が雅号です。雅号を授与された皆さんは芸術家の入り口に立ったことになり、これからも自分自身の向上のために益々書の道に精進してください。」と励まされました。嶋田蕙窗名誉会長は『心躍る人生』というタイトルで野球愛を貫いたイチロー選手の記事を書かれた作家の話を例に、「スポーツだけではなく誰でもそのことが好きな道なら一生続けることができ、必ず熟練者になり、経験も知識も人脈も広がって魅力的な人になれます。皆さんの歩む道に『書』が入っていれば大変嬉しいことです。一度きりの人生、心躍るものにしましょう。」と祝辞を述べられました。厳粛な式典後は師範位認定者を囲んで、同会場で祝賀会が開かれました。米山映峯最高顧問は祝辞の中で「『書の心』誌を学ぶ時に、ぜひ小学生の毛筆も書いてみてください。簡単そうに見えますが、ひらがなや画数の少ない漢字がいかに難しいか実感すると思います。」と勉強方法のアドバイスをしてくださいました。また、石橋柳苑名誉顧問は「日本書道研究会」を盛り込んだ替え歌を披露され、その楽しい歌詞に会場は歓声と笑い声で包まれ、各テーブルで話も弾み、終盤は毎年恒例のグループ対抗の漢字ゲームで大いに盛り上がりました。


2019年5月19日(日)13:30〜15:00 研究会「かな ちらし書きの創作」

令和元年が始まり日本書道研究会の今年度の行事も順調に進んでいます。
当会の月刊誌「書の心」には「和歌の作品」が「半紙かな課題」の一つとして掲載されています。毎月書いていてもいざ自分で半紙に散らして創作するとなると「構成は四行にするのか五行・六行にするか等行数で迷ったり、変体仮名の選び方や墨つぎがよく解らなかったり、創作は難しい。」という声をよく聞きます。そこで5月の研究会は「ちらし書き」をテーマに石橋柳苑名誉顧問を講師にお招きして勉強しました。最初に課題を横型作品にされた田中金川最高顧問と、縦型作品に纏められた石橋先生の課題作品を展示し、和歌のちらし方の詳しい説明がありました。石橋先生は「基本の筆使いが身についたら、古筆の臨書にじっくりと取り組み、文字の大小や余白の取り方、行の流れなどに留意し、一つの帖に数年掛けるつもりで書き続けると、自然に手が動くようになります。その後、倣書をして和歌のちらしを創ってみるとよいでしょう。」と話されました。その後、「関戸本古今集」の一部分を参加者全員で臨書しました。1時間弱の臨書時間でも石橋先生にアドバイスをいただきながら書くうちに、筆使い・文字の大小・行間など今まで気づかなかった新しい発見がありました。ご欠席の田中先生からは「毎月のかな創作や条幅作品に挑戦してください。著名な先生の作品を参考にして、常に美しいものを見て感性を磨くことが大事です。」とのメッセージをいただきました。最後に持参した課題作品をもう一度書き直してこの日の総まとめとしました。


2019年5月11日(土)「『書の心』600号記念式典及び新年度親睦会」
(於:東天紅上野店)

令和元年5月11日(土)に「『書の心』600号記念式典及び新年度親睦会」が上野池之端の東天紅で開催されました。『書の心』600号記念式典では大塚桐霞会長から「『書の心』は昭和44年4月から今年3月まで休むことなく出版されてきました。山口昭峯第三代会長の創刊の辞には「顔法を基調としながらも書道の発展普及のために、顔法以外の書についても、広く深く研究できるような書誌に育成したい。」とあります。現在『書の心』はこの一冊で様々な書体、書風を学ぶことが出来ます。700号、更にはその先に向けて研鑽を積み、108年間脈々と受け継がれてきた伝統ある日本書道研究会と、書道会全体の発展に取り組んでいきましょう。」というご挨拶がありました。米山映峯最高顧問は『書の心』創刊当初の先輩先生方の書に懸ける熱意と発刊に寄与されたお話をされ「基本をしっかり身につけた上で幅広く研究して、700号まで、これからの8年間を時代の変化に添いながら成長をしていきましょう。」という言葉で締めくくられました。また永年当会を支え後進の指導に当たられている全支部長には、表彰状と記念品が贈られました。

短い休憩の後、令和元年新年度親睦会が同会場で行われました。大塚桐霞会長は「新しい令和の時代とともに、支部を作り広く書道を普及させ、個人的にも新たな目標を立てて成長していきましょう。」というご挨拶がありました。嶋田蕙窗名誉会長からは「新しい時代と共に日本書道研究会も新しい若い力が育ち、会の運営、活動も幅広くなりました。これからも会の発展に協力していきましょう。」と話されました。米山映峯最高顧問の乾杯のご発声で宴が始まり、各テーブルで和やかに食事、歓談が続き、支部や参加会員の紹介もありました。更に支部長を代表して小澤榮楓先生、小林桃峯先生、島秀明先生が支部開設時の話や楽しいお仲間や教室の様子についてご披露されました。役員の先生方の作品がいただける抽選会で宴はたけなわとなり、最後に今年度の行事担当者、事務局スタッフの紹介がありました。会員一同が協力して、真摯に書を学び、この伝統ある会を一層発展させていこうという気持ちが溢れる、新元号制定の年に相応しい親睦会となりました。


2019年3月10日(日)13:30〜15:30 研究会「師範昇段昇級試験作品添削会」

各地から花の便りが届く季節となりました。本部では今年度最後の研究会「師範昇段昇級試験作品の添削会」が開催されました。一年間「書の心」誌で学んだことや展覧会作品に挑戦したこと、更には独自で研究したことなどいろいろな経験を作品に活かして纏め、その成果が試される時です。昇段昇級試験の課題を持参された方達は脱字がないか、誤字に見られやすい文字がないか、更に構成や筆法で疑問が生じたところなどを添削指導の先生に質問し、内容をメモに取りながら真剣な面持ちで指導を受けていました。また今回師範を受けられる方の中にはご指導の先生と一緒に参加された方もいました。師範試験の課題はより高い作品性も求められるため、完成度の高い作品にするためにはどう工夫したらよいかなどと熱心に質問をし、添削指導の先生はひとりひとりに丁寧に応えられていました。熱気あふれる今年度最後の研究会は時間を大幅にオーバーして終了しました。試験課題作品は4月5日(金)が本部提出締め切りです。提出期限まで一ヶ月を切りましたが、受験される方は課題作品をよく見直して、ご自分の納得のいく作品になるよう頑張りましょう。


2019年3月1日(金)〜 4日(月)「第54回日本書研展」 於:上野の森美術館

「春に三日の晴れなし」の諺とおりの空模様の中、3月1日から4日まで、東京・上野の「上野の森美術館」にて「第54回日本書研展」が開催されました。「日本書研展」は当会師範位以上の一門展として毎年1回開催されています。会場には新しく師範位を取得した方々を加え140点の作品が展示されました。本展覧会は、日ごろから当会発行の月刊誌「書の心」を中心に、楷・行・草・篆・隷書や仮名などを学びながら自身の書風を追求し、研鑽を重ねた成果が発表できる場です。様々な書体、題材、型式の作品があり、重厚な味わいある筆使いの漢字作品や優雅な仮名作品がある一方で、初出品の新師範の作品からは力強さを感じさせるものもあり、観る人を飽きさせない魅力的な作品が展示された会場は、4日間とも大いに賑わいました。近年は小さなお子さんや若い年代の方の来場も増え、更に外国の方が足を止めて熱心に鑑賞してくださる姿に、来年に向けての創作意欲が益々高まってきました。来年も「心に響くような書」が発表できるように、会員皆で研鑽に励んで行きます。


2019年2月16日(土) 研修会「王羲之書法の残影―唐時代への道程」鑑賞会(於:台東区立書道博物館)

平成30年度の最後の行事となった研修会は、台東区立書道博物館での鑑賞会でした。東京国立博物館で開催されていた「顔真卿展」と合わせて鑑賞し、書の歴史を学び、理解を深めて日頃の書活動に活かそうと企画されました。当日は台東区立書道博物館の学芸員に展示作品の詳細な解説をしていただけるとあって、参加者も50名余りになり午前、午後の2回に分けるほどの盛況ぶりで、みなさんの関心の高さが伺えました。
内容は王羲之が活躍した東晋時代と、虞世南・欧陽詢・褚遂良・顔真卿が活躍し、書が最も高い水準に到達した唐時代までの架け橋となった南北朝時代の書の発展の道程を拓本や肉筆資料でたどるものでした。学芸員の豊富な知識と展示品への愛情溢れる話を聞きながら鑑賞していくことで、龍門二十品と呼ばれている石碑の拓本や法帖、タクラマカン砂漠に眠っていた当時(505年頃)の肉筆の法帖、皇帝が崇拝した王羲之作品の拓本などの数々の展示品により、更に深く学ぶことができたように思います。今回顔真卿については時間の関係上詳しい説明はありませんでしたが、顔真卿の肉筆は2点現存し、1点は台北の故宮博物館、もう1点はこの博物館が所蔵し、現在は顔真卿展開催中の東京国立博物館へ貸し出されています。複製版は常時展示されていますが、実物は数年に一回展示されるようです。最後に本館での常設の甲骨文字、金石文字、塼など文字の起源に関する展示品も鑑賞することができました。鑑賞会後には新たに気付いた事や感想を話し合う人達やその足で「顔真卿展」に向かう方もいました。参加されたみなさんは更に探究心を掻き立てられた様子で改めてゆっくり訪れたいとの声も聞かれ充実した研修会となりました。


2019年1月20日(日)13:30〜15:30 審査員・鑑査員及び支部長勉強会

平成30年度最後の審査員・鑑査員及び支部長勉強会の課題は、現在「書の心」誌の楷書課題として学んでいる「放生池碑陰記」でした。課題の24文字の中に帝を敬うための欠字があり、参加者からは字の配置に苦労したという声が多く聞かれました。
米山映峯名誉会長は「帝(皇帝、貴人)を一番上に書く場合は、欠字を作らずとも敬意を表せます。作品にする際には短い文章では欠字が目立つ為、通常は欠字のバランスを考えて文章を選びます。今回は勉強のために短い文章をあえて課題に選びました。」と説明してくださいました。顔真卿は50代半ばから左遷が続き、地方赴任を繰り返した中で多くの碑を残しました。「時代やその時の心情によって書かれた文字には違いがあり、それぞれを臨書することで顔真卿の凄さ、魅力を発見してほしい。」とも話されました。
また、嶋田蕙窗会長は用紙選びについて、「楷書作品を書く場合は少し食い込む紙に、滲み過ぎないように書くと味わいのある作品になります。」と話されました。
参加者同士の活発な意見交換の後に実技に移りました。全員で中鋒の筆使いを確認、技巧的でなく自然な筆運びを練習しました。勉強会を終えて、臨書をすることで新しい気付きがあり、学ぶ楽しさを味わえたという嬉しい言葉が寄せられました。


2019年1月13日(日)12:30〜15:00 研究会「支部長講習会」

厳しい寒波の中、平成最後の新年を迎えました。今年最初の研究会は、4月に実施される師範・昇段昇級試験に向けての支部長対象の講習会でした。初めに試験担当者より本年度のスケジュールと注意事項の説明があり、次に昇級試験の半紙課題作品、その後師範・昇段試験の条幅仮名・条幅漢字作品の講習に移りました。仮名は田中金川最高顧問が「行の整え方や線の変化の出し方、墨量や渇筆の筆使いなど」について説明され、支部長が持参した課題作品については、構成や連綿線の書き方などについて一枚ずつ丁寧なアドバイスもありました。漢字作品は米山映峯名誉会長が担当され、「指導者が基本を再確認し、納得したうえで自信を持って指導し、生徒がこれまで勉強してきた成果が発揮できるように心掛けて欲しい。」と話されました。支部長から文字の選び方、構成などについて次々と質問の手が挙がると、米山先生は陳列された支部長の課題作品を例に、間違えやすい文字について、また落款の位置なども含めた作品構成について、書き易く、わかり易い手本を制作する為の大事な点を説明されました。支部長からは「自分の作品の問題点が良く理解できた。自分の言葉で生徒にきちんと説明できるように、再度基本を見直して指導したい。」などの声が聞かれました。2月と3月の研究会は「試験課題の添削会」です。受験される会員の方以外にも、ご指導の先生でも参加できます。1回でも2回でも研究会に参加し、見応えのある作品を書いて、受験者は全員合格しましょう。